社会福祉法人 京都府社会福祉協議会
京都府福祉人材・研修センター
介護・福祉の仕事が将来、子どもたちの職業選択の1つとなるよう、理解促進に資する事業を広域的に推進。さらに、進路決定をする上で重要な立場にある、中学・高校教員・保護者等に対して、理解促進事業を企画・実施しています。
・小中高生の進路選択において、重要な立場にある教員へ福祉職場理解のためのセミナー開催
・介護・福祉職場の受入れ担当者に対する、効果的な受入れ実践例の普及啓発
・小中学生による福祉体験や福祉職場で働く人へのインタビューなどを実施する学校の拡大等
令和5年度福祉分野への就職に係る意識調査(アンケート)結果
令和5年度に実施しましたアンケートにつきまして、結果を取りまとめました。
目 的
福祉の人材確保が喫緊の課題となる中、福祉に対する意識の高まりを育む機会である学生生活における福祉の経験等について、子どもたちの職業選択に与える効果の検証を目的に意識調査を実施し、今後の事業展開に活用する。
調査対象
令和4年度に京都府内の福祉事業所(保育所、認定こども園等を含む)に入職し、かつ、高等学校、専門学校又は大学等を卒業後3年以内の者(雇用形態が常勤の者)
調査時期
令和5年6月20日(火)~ 8月10日(木)
実施方法
WEBフォーム
回答状況
123名
まとめ
・小中高生での福祉経験については、「ある」と回答した人は49件(40%)であった。
・就職先に福祉業界を選んだ理由では「雰囲気が良かったから」や「福祉分野に興味があった」との回答が56件(複数回答)であった。福祉関係への関心の高さが職業選択に影響を与えている。
・福祉の仕事の魅力を感じる部分について、「感謝される、自分が必要とされている」「人と関わることが好き、楽しい」「自身の学び、成長」が上位3位を占めており、やりがいや喜び等を感じながら就労している結果が出ている。
令和4年度福祉分野への就職に係る意識調査(アンケート)結果
令和4年度に実施しましたアンケートにつきまして、結果を取りまとめました。
目 的
福祉の人材確保が喫緊の課題となる中、福祉に対する意識の高まりを育む機会である学生生活における福祉の経験等について、子どもたちの職業選択に与える効果の検証を目的に意識調査を実施し、今後の事業展開に活用する。
調査対象
令和3年度に京都府内の福祉事業所(保育所、認定こども園等を含む)に入職し、かつ、高等学校、専門学校又は大学等を卒業後3年以内の者(雇用形態が常勤の者)
調査時期
令和4年6月15日(水)~ 7月31日(日)
実施方法
WEBフォーム
回答状況
80名
まとめ
・小中高生での福祉経験については、「ある」と回答した人は29件(36.3%)であった。
・就職先に福祉業界を選んだ理由では「福祉体験やボランティア等の経験から」との回答が40件(複数回答)であり、学生生活での福祉経験が、職業選択に影響を与えているという結果から、学生生活における福祉の経験の重要性を確認することができた。
・福祉の仕事の魅力を感じる部分については「感謝、必要とされる」との回答が59件(複数回答)であり、回答数の7割を超える人が、やりがいやよろこび等を感じながら就労しているという結果であった。
小中高校教員のための福祉施設見学&セミナー
福祉の仕事 次世代の担い手育成事業
子どもたちに「すごい!介護・福祉!!」を楽しく学ぶ機会を提供します!
将来の職業選択の一つとして、プロから学ぶ福祉を体験するチャンス。
そして、福祉は日常生活や他業種の仕事にも活かせる視点がいっぱいです!
将来の社会を担う子どもたちが、小・中学校の「総合的な学習の時間」等を活用して、福祉の現場を知り、仕事の魅力にふれることで、高齢者・障がい者福祉の現状や福祉分野の職業について理解を深めることを目的にした事業です。
・対象学年:小学4年生から中学3年生
1.講義内容:「老いについて」
(1) 施設紹介(動画)
(2) 福祉施設での一日(動画)
出勤(感染対策)、申し送り、排泄介助、食事介助、口腔ケア、移譲介助、
紅葉を見に散歩する(利用者の笑顔がやりがい)
2.生徒さんからの質問
3.事務局職員の感想
「年齢を重ねると人はどのようになるのか。どう接すれば良いか」「進学、就職と進むに当たり、福祉の仕事のことも知ってもらいたい」(学校)という依頼をいただき、協力いただいた施設においては、動画を作成し、生徒の皆さん関心を引く質問を入れながら講義いただきました。
1.講義内容
(1)「施設概要説明・施設内見学」(オンライン対応)
・施設紹介
・施設の様子
タブレットを使い施設のリビングや居室、浴室などを順に紹介しながら、すれ違うお年寄りに
声をかけるなど日常風景を紹介されました。
(2)「車椅子体験」(オンライン対応)
・車いすの扱い方等を施設職員が実演しながら説明した後、タブレットを使い一組の生徒たちに
体験してもらっている様子を見て、ポイントを伝えていただきました。その後、2人一組になり
2.まとめ
「高齢になると体が弱り、出来ないことが増えることを知る」「高齢者が社会とどのようなつながりを持っているのか」それらの学びから、「居心地の良いまちづくりのために何をすればよいのか気づきを持ってほしい」(学校)という依頼をいただき、今回、施設の協力をいただきオンラインで実施しました。
生徒たちには画面越しではありましたが、質問などのやり取り等、施設職員と触れ合いながら学びを深めていただきました。
1.講義内容:講演、車いす体験
(1)講演「高れい者を知ろう」
・介護施設ってどんなところ ・高れい者について知ろう ・福祉とは
・介護する側が大切にしていること
「介護の仕事は、お世話のイメージもありますが、入居者一人ひとりがいかに過ごしやすい生活を送っていただくか
サポートします」(講師)
(2)車いす体験 生徒3名、施設職員1名が一組になって順番に実施
教室 → 廊下 → スロープ → 段差(マット)→ 教室
2.まとめ
車いすの操作方法だけでなく、介護する上で大切なことを優しく伝える専門職員と触れ合う機会となりました。
1.講義内容:導入学習「ふくししせつって どんなところ」
(1) 高齢者が暮らす施設の紹介や、認知症が進行すると記憶がどのように変化をするのか等、パワーポイントを使い
生徒にわかりやすく説明をしていただきました。
(2)コロナ禍で働く施設職員の姿を見てみよう
標準予防策を担任の先生に装着してもらうと、生徒から「いっぱい着て大変そう」「着てみたい」等声が聞かれまし
た。 講師からは「装着することで、職員は暑い等の問題はありますが、防護具を適切に使用することで、お年寄り
と職員を守ることができます」とお話しされました。
1.講義内容:導入学習「ふくししせつって どんなところ」
(1)介護医療院茶山のさと
施設では身体機能が低下しているお年寄りを支えるために、多職種が一つのチームとなり、日常生活の
お世話や健康管理、福祉用具を使いながら支援をしていることを説明してもらいました。その後、生徒
たちは2班(3、4名)に分かれ、スライディングシートを使った安全で安楽な移動介助の体験や車いす
体験等をしてもらいました。
(2)バプテスト老人保健施設
介護職員の一日の仕事内容を動画で紹介しながら、福祉車両の乗車体験やおむつの装着体験等を実施し
ていただきました。乗車体験をした生徒は「福祉車両には、安全に乗ったり降りたりできるように、手
すりが付いていた」「車いすのまま(リフトで)乗ってみて、けっこう揺れて怖かった」と感想が聞か
れました。
2.生徒さんからの質問
生徒「なせ、介護の仕事を選んだのですか」
講師「中学生の時にボランティア体験をして、介護の仕事に興味をもったからです」
講師「今後、高齢者の人数が増えるので、『必要とされる仕事』だと思ったからです」
3.まとめ
養正小学校では、導入学習として福祉施設の役割やお年寄りについて学んだ後、体験学習として、福祉
施設で働く職員から、介護の仕事やその仕事に携わる職員の思いを学びます。そして、子供同士で振り返
りや意見交換した内容を、来年福祉授業を受ける3年生に向け校内発表を行います。
1.体験学習
・高齢になると身体機能が低下し嚥下障害が起こること等を、施設職員から動画を使い説明いただき
ました。その後、児童たちは8班(2、3名)に分かれてとろみ茶を作り、個々の障害によって適
切なとろみ具合が異なることを体験してもらいました。
2.講義内容:「認知症サポーター養成講座」
・施設職員から、脳の病気である認知症についての説明や、動画を視聴し「地域のみんなで認知症の方
を支えるために、私達に何ができるのか」について学んでいただきました。講座終了後は全員にオレ
ンジリングを付与していただきました。
1.体験学習
体験授業 ①~③を15分単位でローテーションする
①車いす体験
始めに車いすの名称や機能、操作の注意点とルートの確認を説明してもらいました。
その後、生徒たちは3グループに分かれ、車いすを押す側と乗る側を交互に体験してもらいました。
押す体験では、障害物を乗り越えられず「動かない。無理!」と戸惑う様子や、乗る体験では「思った
以上にスピードが出て怖かった」との声が聞かれました。
②とろみ茶体験
始めに高齢になると嚥下機能が低下し、食物が上手く飲み込めず気管に流れ込んでしまう体の変化に
ついて説明してもらいました。その後、生徒は個々にお茶ととろみ粉を使い、とろみ茶を作る体験を
しました。
コロナ禍であり、飲用体験ができなかったため、同じとろみ粉の量で、少ないお茶と多いお茶では、
とろみの付き具合がどう変わるのか? 時間が経過したらとろみ具合がどう変化するのか等体験をし
てもらいました。
③高齢者疑似体験
キットを使って高齢者になると、どのような動作が難しくなるのか、『見えにくさ』や『手足の上げ
にくさ』等を体験することで、高齢者の思いを知ってほしいと話をしてもらいました。その後生徒は
2人一組となり、介助者役が当事者役に装具を取り付け、マットの上や体育館内を歩行体験しました。
2.生徒から講師への質問
生徒「認知症の人はいますか?」
講師「多くの人が認知症です。」
生徒「何時から働いていますか?」
講師「入所施設では、朝は7時から、昼は12時から、夜は16時~翌日9時頃までの時間を
交替で働いています。」
3.生徒の感想
生徒「食事や薬を飲むたびに、とろみ粉を使ってお茶を用意するのは大変だと思った。」
生徒「体に(装具を)付けているので、普通に歩こうとすると腰が痛くて、腰を曲げると楽になったけ
ど、ずっと腰を曲げるのもしんどかった。お年寄りは大変だと思った。」
生徒「車いすに乗って楽しかったけど、毎日乗るのは大変だと思った。」
4.事務局職員の感想
授業の合間に「近所のおばあちゃんが車いすを使っているのを見たことがある」「自分のおじいちゃんは
まだ元気だけど、やさしくしてあげようと思う。」と、体験を通して、自分はどうするのか、そんな気づ
きを生徒同士で話している姿が印象的でした。
1.内 容 「校内発表」
12月4日に実施した体験学習での学びを、各グループで振り返り「施設の紹介」と「体験学習」をテーマ
に、それぞれの気づきや意見を交換し、一つの成果物にまとめ上げ、発表を行いました。
【茶山の里グループ】
「施設の紹介」では、ホームページ等から収集した施設の情報と、体験授業で印象に残った主な学びを
「施設の目標」「茶山の里のサービス」「茶山の里のご飯」の項目にまとめました。生徒たちは「施設の
ことをもっと知りたい。今後、自分たちで調べたことを学校生活に生かしたい」と発表を行いました。
「体験授業のまとめ」では、スライディングシートを使った移動介助の方法や、施設で提供している様々
な食事形態について、パワーポイントを使いクイズ形式で発表を行いました。
3年生からの質問
質問「リハビリって何ですか」
回答「体の具合が悪い人や骨折をした人が、杖を使ったり体操をして、怪我をした所を使えるようにする
ことです」と、学習したことを一つひとつ思い出しながら、発表を行いました。
【バプテスト老人保健施設グループ】
「施設の紹介」では、施設が事前に用意した動画から「入居者」と「職員」について、体験授業での学び
を「体験授業」「もっと知りたいこと」の項目にまとめました。生徒から「もし、入居者さんが迷子にな
ったらどうするの?」といった疑問や「送迎車は車いすのまま乗り降りできる工夫がされていた」と、気
づきを発表しました。
「体験授業のまとめ」では、実際に4年生が介助者役と当事者役となり車いすの介助場面を実演しました。
車いす操作では、他の人や物にぶつかると怪我につながるため、注意が必要であることなど、3年生にわか
りやすく説明を行いました。
2. 3年生の感想
・早く4年生になって勉強がしたいと思った。
・初めて車いすの使い方を教えてもらい、よくわかりました。
・お年寄りに合わせて、食事の形がちがうことがわかった。
3.事務局職員の感想
「年齢を重ねると人はどのようになるのか。どう接すれば良いか」「進学、就職と進むに当たり、福祉の
仕事のことも知ってもらいたい」(学校)という依頼をいただき、協力いただいた施設においては、動画
を作成し、生徒の皆さん関心を引く質問を入れながら講義いただきました。
1.講義内容:「福祉とは」
福祉と聞いて何を思う? 自分が思う幸せとは何か考えてみよう。
施設職員からは「福祉はみんなが願う幸せな暮らしを送るために、足りないところを補うもの。
相手の声に耳を傾け、一緒に考えることが大切」と話がありました。
2.体 験 「福祉のお仕事とは」
まごころ園で暮らす入居者の日常生活の様子や、職員がどのような仕事をしているのか、食事や入浴、
レクリエーションなどの場面を紹介されました。
「傾聴体験」生徒は2人一組になり体験を行いました。
(1回目)話し手役は、うれしかったことを1分間話し続ける。聞き手役は、視線をそらすなど話に反応をしない。
(2回目)話し手役は、うれしかったことを1分間話し続ける。聞き手役は、視線を合わす、うなずき、笑顔など
自分の感情を相手に伝える。
生徒からは「一生懸命話していたけど、聞いてもらえずつらかった」「話を聞いてもらえずイライラ
した」「話を聞いて笑ってもらえてうれしかった」といった感想が聞かれ、ただ聞くのではなく、相
手の話に関心を持って心を傾けて聴くことを全体で共有することが出来ました。
3.事務局職員の感想
今回190名の生徒が体育館に集合した中で授業を行いました。各クラスに1名の施設職員がファシリテー
ターを担当していただいたことで、生徒同士で活発な意見交換ができ、福祉に対する理解もより深まった
ように思います。
高等学校出前講座
高等学校の授業に地域の介護・福祉職員が出向いて講義します。
希望に沿った内容で、介護・福祉のプロから「ふくし」をわかりやすく学べる機会です。
令和5年度の高等学校出前講座の取組をご紹介します。
令和4年度の高等学校出前講座の取組をご紹介します。
・対象者 1年生 約59名(3クラス)
・時 期 令和4年10月
・時間数 2コマ (6班に分かれてそれぞれ実施)
・場 所 教室、屋外
・講師等 社会福祉法人北桑会 高齢者総合福祉施設 美山やすらぎホーム
医療法人大澤会 介護老人保健施設こもれび
【内容】
1. 講義では、高齢期の心身の特徴や認知症等、介護の仕事の魅力ややりがいについて、生徒と対話を交
えながら、分かりやすくご講義いただきました。
2. 実技:「車いす体験」
車いすの種類や名前、使い方を教えていただきました。その後、生徒は2人一組になり、学校内の周
辺を利用者役と介助者役に分かれ、車いす体験を行いました。
体験を終えた生徒からは「小さい段差でも、車いすで乗り越えようとするとコツがいる。案外難しか
った」、「座っているとお尻が痛い」と感想を話してくれました。
「高齢者体験」
高齢者の体の動きや気持ちを知る体験を行いました。
白内障の体験ができるゴーグルを装着し杖で歩行する体験や、負荷がかかる軍手をはめ、落ち葉を
拾ってみる体験等を行いました。生徒からは「見え方が全然違う」、「指が動かしにくい。高齢に
なるとこんな感覚になるのが分かった」と高齢者の思いに寄り添った感想が聞かれました。
3. 事務局職員の感想
生徒による講義後のアンケート結果では、福祉の仕事について全体の約6割の生徒が「イメージが
よくなった」と回答があり、「興味がより深まった」「興味はなかったが、興味が持てた」と回答
した生徒はそれぞれ3割を超え、講義をきっかけに福祉の仕事について、興味・関心を持ってもら
えたように思います。
また、講師の職員からは、「福祉の仕事で、一緒に働ける日がくるとうれしい」教諭からは「これ
からの超高齢化社会」の単元で『高齢者介護と地域共生』が新たに加えられ、孤立死・高齢者虐・
ヤングケアラー等々、教諭が授業で伝えるだけでなく、地域の福祉施設の専門職から現場のリアル
を語られることで生徒の理解が深まる」とご意見をいただきました。
高校生インターンシップ事業
お問い合わせ
きょうと介護・福祉ジョブネット
事務局 京都府社会福祉協議会 京都府福祉人材・研修センター内
TEL:075-252-6298(直通)FAX:075-252-6312
E-Mail:jobnet@kyoshakyo.or.jp
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