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京都府外国人介護人材支援センター  インタビュー 【外国人職員さんインタビュー】介護福祉士合格者

2023年05月26日

京都府外国人介護人材支援センターでは、外国人職員の方にインタビューを実施しています。
今回は、技能実習生「介護」職種を終了後、特定技能「介護」に移行し、介護福祉士国家試験に合格されたベトナム人介護職員のお二人にお話を伺いました(取材日:2023年5月15日)

 

※掲載内容はすべて取材時点のものです。
※感染症対策を行った上で取材を行っております。

 

受入法人と監理団体・登録支援機関のインタビュー記事はこちら

 

インタビューに御協力いただいた外国人介護職員さん(左からアンさん、ミーさん)

(写真撮影のためにマスクをはずしています)


■自己紹介をお願いします。

 

(ミーさん)

2019年5月にアサヒケアサービス株式会社の初めての技能実習生として入国し、グループホームで実習をしました。3年の技能実習が終了した後は、特定技能「介護」に移行して、グループホームで介護の仕事を続けています。

 

 

 

 

(アンさん)

2019年10月に介護の技能実習生として来日しました。来日後は、1か月間の研修を受け、その後、高齢者のグループホームで介護の実習をしました。技能実習終了後は、特定技能に移行し、介護の仕事を続けています。次は、障害福祉者のことを学びたいと考えており、今後は、障害者のグループホームで介護の仕事をする予定です。

 

 

 

 


■来日理由を教えてください。

 

(ミーさん)

 「日本人は親切」、「日本の国は綺麗」というイメージがあり、日本に行きたいと考えました。

 

(アンさん)

 私は、ベトナムの大学で医学を学びました。日本の福祉制度が素晴らしいことを知り、「日本の福祉を学びたい」と思い、技能実習生へ応募することを希望しました。私が日本に行くことを希望した時、母親は、最初は反対しました。でも、最後は「行動を起こすかどうかを決めるのは、結局は自分。やりたいと思ったらやりなさい。」と背中を押してくれました。

 


■日本に来る前、ベトナムではどんな仕事をしていましたか?

 

(ミーさん)

 ベトナムでは、日本企業で検品の仕事をしていました。

 また、日本人が経営する老人ホームで介護の仕事もしました。業務内容は、排泄介助、入浴介助、食事介助等、日本の介護と同じです。ただ、ベトナムには介護保険制度がないため、金銭的に余裕がある人しか施設に入所することができず、また、入所においては介護度や認知症の有無も関係ないので、利用者さんの身体能力や認知機能は様々でした。

 

(アンさん)

 ミーさんと同じく、ベトナムでは、日本人が経営する老人ホームで介護の仕事をしていました。

 


■なぜ、介護の仕事をしようと思ったのですか?

 

(ミーさん、アンさん)

 もともと、誰かのお世話をするのが好きなので、介護の仕事は自分に合うと思いました。

 


■仕事内容について教えてください。

 

(ミーさん)

 グループホームでの業務全般を行っています。食事作りにおいては、最初は利用者さんが好む味付けが分からず悩みましたが、他の職員が作る料理をたくさん食べて、「これが良い!」と思う味付けを真似しています。今では、「今日の食事当番はミーさん?ミーさんの料理が食べられて嬉しい!」と言ってもらえるようになりました。

 

(アンさん)

 入浴介助、排泄介助、調理も含めた利用者さんの食事の準備、ケース記録の作成、家族の方へ利用者さんの様子をお伝えするお便りの作成等、グループホームでの仕事はすべて行っています。

 


■介護の仕事をしてみて、どのように感じましたか。

 

(ミーさん)

 私は、利用者さんから元気をもらっています。普段、あまり話さない利用者さんから「私が好きなミーさんが来てくれた!」と言ってもらえた時や、施設内でのレクリエーションで認知機能向上のためのプログラムやボール投げ等の運動機能向上プログラムに取り組み、利用者さんのできることが増えた時は、とても嬉しいですね。でも、利用者さんにはできないこともたくさんあります。私は、目が見えない利用者さんの目や、立つことができない利用者さんの足になることで、利用者さんが少しでも過ごしやすくなるよう、サポートしていきたいです。

 

(アンさん)

 介護の仕事は、介護だけでなく、日本語や日本の文化についても学ぶことができます。利用者さんや日本人の職員の方から、多くのことが学べるので、とても魅力的です。

 しかし、認知症の方への対応は難しく、介護を拒否されることもあります。そのような時は利用者さんが好きな懐かしい音楽をかけたりして、気分を変えてもらう等、工夫しています。

 


■技能実習生終了後に特定技能「介護」に移行して、介護の仕事を続けようと思ったのはなぜですか。

 

(ミーさん)

 介護の仕事は、利用者さんの介護拒否等、大変なこともありましたが、だんだんと介護の仕事が好きになりました。今の職場はとても働きやすく、「ここで働き続けたい」と思いました。

 私は、アサヒケアサービス株式会社の初めての技能実習生だったので、最初は施設の中で外国人が一人だけで寂しい、心細いと感じていました。でも、施設に配属された時、皆さんが日本料理を準備して温かく迎えてくれたことがとても嬉しく、今でもその時のことを思い出すと、温かい気持ちになります。

 

(アンさん)

 私は、ベトナムの大学で学んだ医学の知識を活かして働きたいと思ったので、介護の仕事を続けようと思いました。また、介護福祉士の資格も取りたいと考えていたので、特定技能で働くことを選びました。

 


■介護福祉士取得までの苦労を教えてください。

 

(ミーさん)

 実務者研修受講前は、自分で勉強をしようと思っても日本語が難しく、勉強ができませんでした。なので、試験勉強は実務者研修が始まってから始めました。最初は自分に合う勉強方法が分からず苦労しました。私の場合は、アプリやテキストを使って勉強する他、小さいメモを持ち歩き、バスに乗ったらメモを見る、信号待ちの時間にメモを見る等、常に確認するようにしていました。休みの日にも勉強を続け、初めての試験で合格することができました。

 

(アンさん)

 私は、常に「新しいことを学びたい」と考えています。ですので、介護福祉士の資格取得もチャレンジしたいと思い、受験しました。

 勉強については、最初は日本語が難しく、まずは日本語を覚えないと試験勉強ができない状態でした。また、専門用語の言葉の意味が難しく、言葉を覚えるのに苦労しました。

 

(ミーさん、アンさん)

 実務者研修を担当してくださった京都保育福祉専門学院の岡本先生が外国人でも分かりやすいように配慮してくれたり、介護サービス協同組合の木原さんが日本語や国家試験に出そうなポイントを教えてくれました。周りの方々のサポートがあったので、介護福祉士の試験に合格することができました。

 

 


■休みの日の過ごし方を教えてください。

 

(ミーさん、アンさん)

 来日してからは、コロナ禍で外出が難しい期間が長かったので、休みの日は日本語を勉強して過ごすことが多かったです。これからも、日本語の勉強を続け、上手く話せるようになりたいです。

 


■将来の夢を教えてください。

 

(ミーさん)

 介護福祉士を取得し、ベトナムの家族を日本に呼べるようになったので、家族を日本に呼びたいと考えています。長期的な夢としては、日本の介護の素晴らしさをベトナムにも広めたいと考えています。何年先になるか分かりませんが、ベトナムに帰国したら、日本で学んだ介護の知識と技術を活かし、利用者さん一人一人が人間らしい生活を送れる施設を作りたいと考えています。

 

(アンさん)

 これまで、日本における高齢者の介護について学んだので、次は障害者の介護について学びたいと考えており、これからは障害者のグループホームで働きます。

 ベトナムに帰国したら、ミーさんが作った介護施設でミーさんを手伝いながら、日本の介護の素晴らしさをベトナムの人たちに伝えたいです。

 

 

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