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京都府外国人介護人材支援センター  インタビュー 特定技能「介護」で活躍中の外国人介護職員(アーバンヴィラ京都神山クラシック)

2025年09月16日

京都府外国人介護人材支援センターでは、外国人介護人材に関する情報発信を行っています。
今回は、アルバイト(留学生)や技能実習、特定技能の受入れをしている柊野福祉会グループ アーバンスタイルケア株式会社 アーバンヴィラ京都神山クラシック(北区)に伺い、取材しました。
この施設で特定技能として働いているルインさんは、日本語学校在学中に本センターでのマッチングにより、アーバンヴィラ京都神山クラシックで働き始めました。
今回の取材では、外国人介護職員のルインさん、ルインさんの指導職員である管理者の小嶋 清乃(こじま きよの)さん、主任生活相談員の清末 智香(きよすえ ともか)さんにインタビューしました。(取材日 令和7年7月3日)

※掲載内容はすべて取材時点のものです。

 

【アーバンヴィラ京都神山クラシック 基本情報】

開設年月日 令和3年2月28日
定員 入居者数:50名
職員数 34名(うち5名が外国人介護職員(技能実習2名【ミャンマー】、特定技能3名【ミャンマー、インドネシア、スリランカ】)

 

ルインさんは、2022年10月に来日し、京都民際日本語学校に入学しました。在学中の2023年10月にアーバンヴィラ京都神山クラシックで介護職のアルバイトをはじめ、学校を卒業した後、2024年3月からは特定技能の在留資格で、正規職員として働いています。
ルインさんには、来日してからアーバンヴィラ京都神山クラシックで働くまでのこと、働いてみて感じること等をインタビューしました。

写真:入居者の方と一緒に七夕かざりを作るルインさん

 

■自己紹介をお願いします。

ミャンマー出身です。母国で高校を卒業した後、日本語の勉強をしていました。大学にも通っていましたが、コロナ禍の影響で辞めてしまいました。
大学を辞めてから、「やっぱり日本語が勉強したい」と思い、来日して日本語学校に通いました。
人と接することが好きなので、ホテルの接客業をしたいと思っていましたが、
介護業界のことを元々知っており、周りからの勧めもあって、日本語学校の学生時代に4か月ほど特別養護老人ホームでアルバイトをし、そのまま介護業界へ就職しました。
日本語学校の先生にもたくさんサポートしていただき、とても嬉しかったです。

 

■アーバンヴィラ京都神山クラシックを選んだ理由を教えてください。

雰囲気がよかったからです。建物が明るく綺麗で、職員さんも明るい人が多いように感じました。自分も元気な気持ちで働けそうと思ったのが決め手です。

 

■ 現在の仕事内容について教えてください。

ケアプランの作成など資格がなければできない仕事以外はほとんど行っています。
夜勤も行っていますし、ヒヤリハット等の専門用語も勉強しました。
最初はどの仕事もとても難しく感じましたが、以前の書類を見返したり、リーダーに分からないところは質問する等して、理解を深めました。職場の人にはたくさん助けてもらい、感謝しています。

 

■ 職場の人にしてもらってうれしかったことを教えてください。

上司の方々が、しっかり話を聞いてくれるのが嬉しいです。
何かあれば、話を聞いてもらえるので、安心して働くことができています。

 

■ 仕事のやりがいについて教えてください。

入居者さんが何を求めているのかを考えながら、コミュニケーションを自然に取ることを大切にしています。
入居者さんの中にはコミュニケーションを取ることが難しい方もいらっしゃいますが、入居者さんの様子をじっくり観察し、入居者さんのことをよく知ることを大切にしています。
また、入居者さんが自分で出来ることは自分でしていただき、なるべく介助に入らないように心がけています。介助のマニュアルもありますが、一人一人の状況を見ながら、介助が必要な時にスッとサポートできるようにしたいと思っています。

 

■ 同僚(外国人介護職員)とのかかわりについて教えてください。

現在、アーバンヴィラ京都神山クラシックでは私以外に4名の外国人職員が働いています。
日本で介護の仕事を始めたとき、文化の違いに驚いた経験から、他の外国人職員に自分のエピソードも踏まえて、日本の介護の文化を伝えています。
例えば、「介護」といっても支援内容や自分に求められる役割は細分化されていることや引継ぎで「白米を食べなかった方に対し、耳を切った食パンにメニューを変更した」等、伝えるべき内容や伝え方を指導することもあります。
また、仕事終わりにご飯に行ったりしています。みんな仲良しです。

 

■ これからの目標について教えてください。

「1日1回笑うと長生きする」というビルマ(ミャンマー)のことわざがあります。
自分の行動で周りの人が笑顔になってくれたら嬉しいです。
今年の12月には日本語能力試験JLPTのN1を受験予定です。また、介護福祉士実務者研修も受講する予定です。家に帰ってYouTube動画で日本語の勉強をしたりしています。
これからも入居者さんや職員の方にたくさん笑顔になってもらえるように努力していきたいです。

↑写真:記録を作成するルインさん

↑写真:他のスタッフと引継ぎをするルインさん

 

 

小嶋さん、清末さんには日頃の外国人介護職員への指導や職場の変化について、インタビューしました。

 

■ 外国人職員の方への指導で気を付けていることを教えてください。

小嶋さん)主語、述語をしっかりと伝えるようにしています。
外国人職員の方に話す際は、これまで勉強してこられた構文(○○が△△しました等)を意識し、方言も極力使わないように気を付けています。
また、外国人職員の方が「わかりました」とお返事された時は、「今から何をするか分かりましたか?教えてください。」という風に、これからやることを言語化してもらい、伝わったかどうかの確認をしています。

 

■ 外国人職員の方と一緒に働いて感じたこと、職場で変化したことを教えてください。

清末さん)例えば職場に掲示するポスター作りでは、「みんなに伝わる掲示物にするにはどうすればよいか」という視点で作るようになりました。イラストを用いるなど工夫を凝らしています。

小嶋さん)自身の価値観が広くなったと思います。過去に、夏場、冷蔵庫に入れていなかった食品を食べて体調を崩した外国人職員の方がいらっしゃいました。夏場は食品を冷蔵庫に入れなければ食べ物が傷んでしまうということは日本特有の事柄なのかと思い、それ以来、日常の会話の中で外国人職員の方の生活の様子を聞くようにしています。

職場の変化について、ルインさんで言うと、ルインさんは「荷物を持ちましょうか?」等、周りの職員のことをすごく助けてくれています。周りの職員もルインさんの姿を見て、互いを思いやりながら仕事ができているように感じています。ルインさんは他の外国人職員の方のメンタルなどもフォローしてくれています。

清末さん)先日も帰国された際、ルインさんは職員全員にお土産を買ってきてくれました。日常的にも差し入れでお菓子をくれたり、周りのことをよく気遣ってくれています。

小嶋さん)ルインさんのことをスタッフさんではなく、「ルインさん」とお名前で呼ぶ入居者の方が多く、ルインさんは入居者の方々からも人気者です。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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